分子標的薬

http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pub/events/030614a.html
http://chemstation.livedoor.biz/

●現在の医療で使用できる分子標的薬剤
 (1)ハーセプチン乳がん):特別な遺伝子(ErbB2)が関係する乳がんを検査で選び抗がん剤(タキソールなど)と併用すれば50%以上の効果が得られる。(点滴)
 (2)リツキサン(悪性リンパ腫): B細胞リンパ腫で、細胞の表面に特殊な蛋白(CD20)を持つ場合(ろ胞性・マントル性)に抗がん剤治療(CHPO療法)と併用する(点滴)
 (3)グリべック(慢性骨髄性白血病):慢性骨髄性白血病の原因となる酵素Bcr−AbIチロシキナーゼ)のさようを阻み、細胞増殖を防ぐ90%以上の確率で効果がある。(内服)
 (4)イレッサ(非小細胞がん):がん細胞が増える因子(がん細胞の栄養分)を受け付ける部分の働きを抑えると言われていわれている。平成14年8月30日に健康保険使用が厚生労働省から承認され、現在、最も注目されされている薬剤の一つであるが、その最適な使用方法などは今後の研究が必要、肺がん緩和医療に役立つ可能性が高い。
 (5)21世紀のがん薬物療法は分子標的薬の開発が中心になり、がん治療が“がん”細胞の性格にあった薬で行われる(がんの個別化治療)可能性が大きいと予測される。

●分子標的治療のいろいろ
◆ 血管新生阻害・転移抑制剤
◆ MMP阻害剤、VEGF阻害剤、抗VEGF抗体、PDGF阻害剤
◆ アンギオスタチン、エンドスタチン、サリドマイド
◆ シグナル伝達阻害剤
ハーセプチンイレッサ
グリベック
◆ ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤など
◆ 細胞周期調節剤