喘息 3 / 統合失調症 7
B ③喘息の危険因子
〔A〕発症に関わる因子
Ⅰ 素因 遺伝的なもの
a)アトピー IgE抗体を産生しやすい
b)性別 小児喘息は女児よりも男児に多く見られるが、それは男児の方が女児よりも気道緊張度が高いので、種種の刺激に反応して気流制限が強く現れやすいためと考えられる。思春期には、男児にのみ胸腔の拡大がおこるため、両性間で喘息有病率に差が見られなくなる。
Ⅱ 原因因子 喘息発症の原因
a)室内アレルゲン 室内塵ダニ 動物アレルゲン カビ類
屋外アレルゲン 花粉 カビ類 昆虫類
アスピリン(NSAIDs)
b)職業性感作物質
Ⅲ 寄与因子 原因因子への暴露後に喘息を発症しやすくする因子、あるいは喘息の素因自体を増大させる可能性のある因子。現在のところ各因子の喘息発症への関与は確定的ではない。
a)喫煙 受動喫煙 能動喫煙
b)大気汚染 NO NOx CO CO2 SO2 ホルムアルデヒド エンドトキシン
c)ウイルス呼吸器感染
d)食事
e)寄生虫感染
〔B〕喘息患者の喘息増悪因子
アレルゲン
呼吸器感染
運動と過換気
気象
二酸化硫黄
食品、食品添加物
アルコール
薬物
心理的ストレス
過労
月経
統合失調症 7
④ 薬物療法・身体療法
1)治療目標と薬効評価
2)一般的事項
・安全性の確保
・患者・家族への説明と協力要請
・標的症状と治療法の選択
3)薬物の選択基準
4)薬物療法
統合失調症は陽性症状(幻覚、妄想、興奮など)と陰性症状(感情鈍磨、意欲減退、自閉など)、人格の崩壊などの症状を特徴とする症候群である。大脳辺縁系あるいは大脳皮質を支配するドパミン神経の過剰活動が陽性症状の発現を促進すると考えられている。定型抗精神病薬のフェノチアジン系、ブチロフェノン系、ベンズアミド系のドパミンD2受容体遮断薬は陽性症状の改善作用に相関する。一方、セロトニン5-HT受容体遮断作用は陰性症状の改善作用に相関性が示されている。治療にはセロトニン・ドパミン受容体遮断薬や多元受容体標的化抗精神病薬が用いられている。