喘息 4 / 統合失調症 8

C 喘息の病態
① 病態生理
気道炎症
好酸球、T細胞、肥満細胞数の増加、気道上皮の剥離
気道壁リモデリング
平滑筋の収縮、気道粘膜浮腫、分泌貯留液
気道過敏性の亢進
炎症性メディエーター
炎症カスケード
気道過敏性遺伝子の検索

② 気管支喘息の病理
 1 好酸球、T細胞、肥満細胞、好塩基球、好中球などの炎症細胞の浸潤
 2 毛細血管の拡張
 3 粘膜・粘膜下の浮腫
 4 気道上皮細胞の剥離、粘膜下腺過形成
 5 平滑筋肥大、上皮下線維増殖(基底膜肥厚)

<気道が狭くなる原因>
 1 肥満細胞や好酸球などの炎症細胞から遊離されるロイコトリエンなどにより、気管支平滑筋が収縮し、急激に気道を狭くする。
 2 気道の粘膜がむくみ、気道が狭くなる。
 3 気道にある分泌腺から粘液が多く分泌され、気道に詰まる。
 4 血液の中から粘膜にでた好酸球が、気道粘膜を剥がす。
 5 粘膜の細胞がはがれたために神経が露出し、わずかな刺激にも敏感になり、気道が過剰に反応するようになる。


統合失調症 8

1)フェノチアジン系
 プロピル側鎖
  塩酸クロルプロマジンウインタミンコントミン
  マレイン酸レボプロマジン(ヒルナミンレボトミン
 ピペリジン側鎖
  塩酸チオリダジンメレリル
  プロペリシアジン(ニューレプチル)
 ピペラジン側鎖
  マレイン酸フルフェナジンフルメジン、アナテンゾール)
  ペルフェナジンピーゼットシー、トリラホン)
  マレイン酸プロクロルペラジン(ノバミン)

塩酸クロルプロマジン
・高齢者では起立性低血圧、錐体外路障害、脱力感、運動失調、排泄障害などが起こりやすいので、患者の状態を確認しながら慎重に投与すること。
・妊婦・授乳婦 △ (動物実験で、胎児死亡、流産、早産などの胎児毒性が報告されている。新生児に振戦)

○主な作用機序
中脳から大脳辺縁系あるいは大脳皮質に投射するドパミン神経終末にあるドパミンD2受容体遮断作用による。おもにドパミンD2受容体遮断作用があるが、ほかにノルアドレナリン受容体、アセチルコリンムスカリン)受容体、ヒスタミン受容体、セロトニン受容体などの遮断(拮抗)作用がある。

○禁忌
昏睡状態、循環虚脱状態の患者(悪化)
バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者(作用延長、増強)
エピネフリンを投与中の患者
フェノチアジン系化合物およびその類似化合物に対し過敏症の患者

○副作用
重大:悪性症候群、突然死、再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、麻痺性イレウス、遅発性ジストニア、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、眼障害、SLE様症状、肝機能障害、横断横紋筋融解症(頻度不明)などがある。
その他:血圧降下、頻脈、不整脈、舌苔、便秘、錐体外路症状パーキンソン症候群、ジスキネジア、アカシジア、錯乱、不眠、眩暈、痙攣、過敏症状、光線過敏症、口渇、鼻閉、倦怠感、浮腫、頻尿、皮膚の色素沈着などがある。