喘息 7 / 統合失調症 11

D 喘息の分類

① 強度の分類(成人)

② 重症度の分類(成人)

③ 小児の気管支喘息の分類

PEF(Peak expiratory flow):ピークフローメーターによる最大呼気流量
Epo2:パルスオキシメーターによる酸素飽和度
FEV(forced expiratory volume in one second):
 ・1秒量(FEV1.0):1秒間に呼出する息の最大量
 ・1秒率(FEV1.0%):1秒量(FEV1.0)の努力性肺活量に対する割合

④ アトピー型と非アトピー

アトピー型の原因はアレルギーである(IgE依存型、外因型)
患者の約80%の原因アレルゲンは「ヒョウヒダニ」とされている。
他にアレルゲンとして、ダニ、カビ、ホコリ、ペットの毛など。
小児喘息に多く見られるが、成人喘息も半数以上はアトピー型である。
原因アレルゲンが明らかであれば可能な限りこれを回避する。

アトピー型はアレルゲンが見出せない喘息で、運動や風邪をひいたり、冷たく乾いた空気を吸ったり、煙やホコリを吸い込むことがきっかけで起こる。また、アスピリンなども喘息を引き起こすことがある。
発作の誘因が気道感染や運動などであれば、これらを回避する必要がある。

⑤ アスピリン喘息
アスピリンだけでなく、主に酸性系の非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)で誘発する可能性がある。アスピリン喘息は小児ではまれであるが、成人喘息患者の約10%にみられる。また、薬剤以外でも食品・医薬品に含まれる添加物で喘息発作を起こすことがある。

アスピリン喘息の特徴
好発年齢:30〜40歳代 小児はまれである
好発時期:内服、注射、坐薬、貼付薬、塗布薬の使用直後から1時間以内
前駆症状:水様性鼻汁、鼻閉、眼球結膜充血、顔面紅潮など


アスピリン喘息の発症機序
アスピリン喘息はアスピリンの薬理作用に深く関係している。
炎症や痛みのもとになる物質は「シクロオキシゲナーゼ(COX)」という酵素によって作られている。アスピリンはこの酵素を阻害することにより、プロスタグランジン(PG)などの生合成を抑制し、解熱・消炎・鎮痛作用を発揮する。しかし、この過程で気管支を強力に収縮する「ロイコトリエン」が増加するため、アスピリン喘息が誘発されると考えられている。

アスピリン喘息の治療>
デカドロン、リンデロンを使用する。(リン酸エステル型)

ソル・コーテフ、サクシゾン、水溶性プレドニン、ソル・メドロール(コハク酸エステル型)を静注すると喘息を悪化させたり、誘発したりすることがある。


統合失調症 11

4) イミノジベンジル系 定型抗精神病薬

カルピプラミン(デフェクトン)
塩酸クロカプラミン(クロフェクトン
塩酸モサプラミン(クレミン)

・高齢者では錐体外路症状などの副作用が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・妊婦 △ クレミンは×

●主な作用機序
 中脳から大脳辺縁系あるいは大脳皮質に投射するドパミン神経終末にあるドパミンD2受容体を遮断する。

●禁忌
・昏睡状態、循環虚脱状態の患者(悪化)
 バルビツール酸誘導体・麻酔剤などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者(中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる)
 エピネフリン投与中の患者
 精神運動興奮、衝動行為、攻撃性などの認められる患者および幻覚、妄想などの異常体験が前景に認められる患者(本剤には鎮静作用がないので、ときにこれらの症状が増悪することがある)
 過敏症

・妊婦(塩酸モサプラミン:クレミン)

●副作用
重大/悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
その他/血圧降下、錐体外路症状、不眠、焦燥感、血液障害、過敏症