喘息 9 / 統合失調症 13

E 喘息の診断

成人気管支喘息診断のポイント
①本当の気管支喘息か?他の疾患か?
アトピー素因があるか?原因アレルゲンは?
③重症度は?

成人喘息診断の目安

1 発作性の呼吸困難、喘鳴、胸苦しさ、咳(夜間、早朝に発現しやすい)の反復
2 可逆性気流制限 一般にピークフロー、1秒量の変化が20%以上
3 気道過敏性 アセチルコリンヒスタミン、メサコリンに対する気道収縮反応の亢進
4 アトピー素因 IgE抗体
5 鑑別すべき疾患 自然気胸、慢性肺気腫、慢性(閉塞性)気管支炎、肺水腫、薬物による咳、心因性咳など
6 気道炎症の存在 好酸球の増加


統合失調症 13

非定型抗精神病薬

1)セロトニンドパミン受容体遮断薬

リスペリドン(リスパダール
塩酸ペロスピロン水和物(ルーラン
フマル酸クエチアピン(セロクエル

●主な作用機序
脳内のセロトニンドパミン受容体遮断作用(拮抗作用)があり、セロトニン-HT2受容体遮断作用は陰性症状の改善に効果を示す。セロトニン黒質-線条体ドパミン神経系に対して抑制的に作用しているので、セロトニン5-HT2受容体遮断作用のよりドパミン神経系の抑制が解除される。すなわち、ドパミンD2受容体遮断作用による錐体外路系への副作用を軽減する。


リスペリドン、塩酸ペロスピロン水和物

・高齢者、腎機能障害 少量から開始
・妊婦△ 授乳×

●禁忌
昏睡状態の患者
バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
エピネフリンを投与中の患者
過敏症

●副作用
重大/悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症、不整脈、脳血管障害など
その他/振戦、流涎、アカシジア、便秘、不安、不眠、幻覚、倦怠感、口渇など

フマル酸クエチアピン
・高齢者では少量(例えば1回25mg1日1回)から投与を開始し、1日増量幅を25〜50mgにするなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・妊婦△ 授乳×

●禁忌
昏睡状態の患者
バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
エピネフリンを投与中の患者
過敏症
糖尿病の患者
糖尿病の既往歴のある患者

【警告】
・著しい血糖値の上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などの重大な副作用が発現し、死亡に至る場合があるので、本剤投与中は、血糖値の測定などの観察を十分に行うこと。
・投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発現する場合があることを、患者およびその家族に十分に説明し、口渇、多飲、多尿、頻尿等の異常に注意し、このような症状が現れた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるように指導すること。

●副作用
重大/高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、悪性症候群、痙攣、無顆粒球症、白血球減少、肝機能障害、黄疸、遅発性ジスキネジアなど
その他/不眠、不安、神経過敏、アカシジア、振戦、便秘、口内乾燥、末梢浮腫、耳の障害、構音障害など